介護職の職務経歴書の書き方|施設形態・担当業務・実績のまとめ方と記入例
介護職の職務経歴書の書き方を記入例つきで解説。施設形態や利用者層の書き方、食事・入浴・排泄介助や夜勤・記録・委員会などの担当業務の整理、数字で示せる実績の見つけ方、自己PRの組み立て、複数施設を経験した場合や職歴が短い場合の対処までまとめました。
「履歴書は書けたけれど、職務経歴書に何を書けばいいのか分からない」「介護の仕事は毎日同じことの繰り返しで、アピールできる実績なんてない」と悩む方は少なくありません。しかし、介護職の職務経歴書は特別な成果を書く書類ではなく、「どんな環境で、どんな利用者に、どんなケアをしてきたか」を整理して伝える書類です。この記事では、介護職の職務経歴書の構成、施設形態・担当業務・実績の書き方、記入例をまとめます。
介護職の職務経歴書の基本構成
職務経歴書はA4で1〜2枚、パソコン作成が一般的です。構成は次の順番が読みやすく、採用担当者にも馴染みがあります。
- 職務要約(3〜5行で経歴全体を要約)
- 職務経歴(勤務先ごとに施設概要・担当業務・実績)
- 保有資格・研修受講歴
- 活かせる経験・スキル
- 自己PR
介護職の経験が複数ある場合は、新しい職場から順に書く「逆編年体」でも、古い順の「編年体」でも構いません。直近の経験を強調したい場合は逆編年体、キャリアの積み上げを見せたい場合は編年体が向いています。
職務要約の書き方
職務要約は、採用担当者が最初に読む部分です。「経験年数」「施設形態」「資格」「得意なこと」の4点を短くまとめます。
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特別養護老人ホームで6年、有料老人ホームで2年、計8年間介護職員として勤務してきました。
介護福祉士を取得後はユニットリーダーとして新人指導や排泄ケアの見直しを担当し、
認知症の方への対応と多職種との連携を強みとしています。
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未経験の方は「これまでの職種で培った〇〇を介護の現場で活かしたい」という形で、介護に関連づけて書きます。
職務経歴の書き方:施設概要・担当業務・実績
施設概要は「規模」と「利用者層」を数字で
同じ介護職でも、施設によって仕事の中身は大きく違います。採用側が自施設との共通点を判断できるよう、次の情報を書きます。
- 施設形態(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、グループホーム、デイサービス、訪問介護など)
- 定員・利用者数、ユニット型か従来型か
- 利用者の主な要介護度、認知症の方の割合の目安
- 職員体制(日勤帯・夜勤帯の人数)
- 雇用形態と役職(介護職員、ユニットリーダー、主任など)
担当業務は「何を」「どこまで」
介護職の担当業務は、次のように分類して書くと漏れなく整理できます。
| 分類 | 記載例 |
|---|---|
| 身体介護 | 食事・入浴・排泄・移乗介助、体位交換、口腔ケア |
| 生活支援 | 居室清掃、洗濯、買い物代行、調理 |
| 記録・計画 | 介護記録、ケアプランに基づく個別ケアの実施、モニタリングへの参加 |
| 夜勤 | 月〇回、利用者〇名を職員〇名で担当、巡視・コール対応 |
| 連携・その他 | 送迎、レクリエーション企画、家族対応、委員会活動、新人指導 |
「食事介助」だけでなく「嚥下機能が低下した方への食事介助(とろみ調整、姿勢の調整)」のように、一段階具体的にすると経験の深さが伝わります。
実績は「変化」と「役割」で探す
介護の現場に売上目標はありませんが、実績は探せば必ずあります。
- 委員会(褥瘡、感染対策、身体拘束廃止、事故防止など)で担当した取り組み
- レクリエーションや行事の企画・運営
- 新人や実習生の指導、プリセプター経験
- ヒヤリハット報告の仕組み改善、転倒件数の減少への貢献
- 排泄ケアの見直しによるおむつ使用の減少、離床時間の増加
- 資格取得(介護福祉士、認知症介護実践者研修など)と、その後の役割の変化
数字で書ける場合は「〇件から〇件に減った」と書けますが、正確に覚えていない数字を作ってはいけません。「改善に取り組んだ」「担当した」という事実の記載だけで十分に評価されます。
アドバイザーのひとこと 「特別なことは何もしていない」という方ほど、毎日の業務を丁寧に書き出すと良い職務経歴書になります。夜勤を月5回、3年間続けてきたことも、離職率の高い介護業界では立派な実績です。書き出してみて初めて、自分の経験の厚みに気づく方がたくさんいます。
記入例:特別養護老人ホームで勤務した場合
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■ 社会福祉法人〇〇会 特別養護老人ホーム〇〇(2018年4月〜2024年3月)
【施設概要】ユニット型特養、入所定員100名(10ユニット)、平均要介護度4前後、
併設ショートステイ20床
【雇用形態】正職員 介護職員(2022年4月よりユニットリーダー)
【担当業務】
・食事・入浴・排泄・移乗介助、体位交換、口腔ケア、記録
・夜勤(月4〜5回、2ユニット20名を職員1名で担当)
・褥瘡対策委員会にて体位交換表の見直しを担当
・ユニットリーダーとして職員8名のシフト作成、新人3名の指導、家族との面談
【実績・取り組み】
・食事姿勢の見直しと嚥下体操の導入をユニット内で提案し、誤嚥性肺炎による入院の減少に貢献
・新人の早期離職を防ぐため、入職後3か月の面談制度をユニット内で開始
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自己PRと「活かせる経験」の書き方
自己PRは、応募先の施設形態や求人票に書かれた「求める人物像」に合わせて選びます。
- 特養・老健など身体介護が中心の施設:重度の方への介助経験、夜勤の経験、多職種連携
- 有料老人ホーム・サ高住:接遇、家族対応、自立度の高い方への支援
- グループホーム:認知症ケア、少人数での生活支援、調理
- デイサービス:レクリエーション、送迎、機能訓練の補助、コミュニケーション
- 訪問介護:一人での判断力、時間管理、家族・サービス提供責任者との連携
強みは2つまでに絞り、それぞれ「具体的なエピソード」と「入職後どう活かすか」をセットで書きます。
職歴が短い・複数ある・ブランクがある場合
- 短期離職がある場合:事実を書き、理由は「事業所の閉鎖」「契約期間満了」「家族の介護」など簡潔に添える
- 転職回数が多い場合:施設形態ごとに経験を整理し、「幅広い形態で対応できる」強みとして見せる
- ブランクがある場合:期間と理由(育児、介護、療養など)を一行で書き、その間に受けた研修や学習があれば記載する
- 派遣・パートの経験:正職員と同じ形式で書く。雇用形態を明記すれば不利にはならない
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よくある質問
Q. 職務経歴書は必ず必要ですか?
介護施設では履歴書のみで応募できる求人も多いですが、経験者は提出したほうが有利です。履歴書の職歴欄だけでは担当業務や役割が伝わらず、給与の経験加算の判断材料にもなりにくいためです。求められていなくても添付をおすすめします。
Q. 未経験の場合、職務経歴書には何を書けばいいですか?
前職の業務内容を書いたうえで、介護に活かせる要素(接客、体力、チームでの仕事、報告連絡相談、時間管理など)を抜き出します。家族の介護経験やボランティア、初任者研修の受講状況があれば必ず記載しましょう。
Q. 何枚くらいにまとめるべきですか?
経験年数にかかわらずA4で1〜2枚が目安です。3枚以上になる場合は、古い職歴の担当業務を簡略化し、直近の経験と応募先に関係する内容を優先します。読み手は短時間で目を通すため、見出しと箇条書きで見やすくすることが大切です。
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